SCD(スコティッシュ・カントリー・ダンス)の基本

   (このページでは、SCD(スコティッシュ・カントリー・ダンス)の基本動作などを紹介します。)

      なお、紙面の都合上、一定期間表示となります。注意点もご覧ください。

                  今回は、ball_a4 コーナー・フォーメーション Corner formations です。

 

第1章       総 論

 T SCDの歴史について

 U スコットランドの踊りの概略

 V 音楽

 W コスチューム

 X その他

 

第2章      SCDの基本

 T 特徴と隊形    

 U 一般的な踊りの表現 

    

 V テクニック・ステップについて

 

 W フォーメーション     

1 アドヴァンス・アンド・リタイア Advance and Retire

2 アレマンド Allemande

3 バック・トゥ・バック Back to Back

4 バランス・イン・ライン Balance in line

5 カスティング(キャスティング) Casting

6 チェイン・フォーメーション Chain formation

(レディス・チェーン、メンズ・チェーンなど)

7 コーナー・フォーメーション Corner formations ball_a4

8 クロス・オーバー Cross over

9 クラウン・トライアングル Crown triangles

10 ダブル・トライアングル Double triangles

11 アン・ロンド En rond

12 フィギュアー・オブ・エイト Figure of eight

13 ハンズ・アクロス Hands across

14 ハンズ・ラウンド(リールやジグの場合) Hands round

15 ハンズ・ラウンド(ストラスペイの場合) Hands round

16 ザ・ノット The knot

17 リード・ダウン・ザ・ミドル・アンド・アップ

18 ペトロネラ・ターン Petronella turn

19 プーセット(リールやジグの場合) Poussette

20 プーセット(ストラスペイの場合) Poussette

21 プロムナード Promenade

22 リール・オブ・フォー Reel of four

23 リール・オブ・スリー Reels of three

24 ライト()・アンド・レフト() Rights and lefts

25 ザ・ロンデル The rondel

26 セット・アンド・リンク Set and link

27 セッテイング・イン・ライン Setting in line

28 セット・アンド・ローテート Set and rotate

29 ザ・スパイラル The spiral  

30 ザ・スポーク The spoke

31 ザ・スパートル The spurtle

32 ステッピング・アップ・オア・ダウン Stepping up or down

33 ザ・スワール The swirl

34 ザ・タージ The turge 

35 ザ・トゥールビヨン The tourbillon

36 ザ・トゥルネ The tournée

37 その他の参考となるフォーメーションなど

@ ブレル(Bourrel (バールBirl)

A シハリオン・リール(Schiehallion Reel

B ティー・ポット(T-pots)

C チェイス(Chase

D スノーボール(ウエイク・アップ)・チェイン Snowball/wakeup chain

 

第3章      その他

 Scottish Hightland Danceについて

1 はじめに 

2 ザ・ハイランド・フリング

3 基本ポジション(足、腕、基本動作)

 

詳細

注意点 

以下の説明文を理解する上で、次の注意点がありますので、まずは一読ください。

 

 1C」は「一組」、「1M」は「一組の男性」、「1W」は「一組の女性」です。なお、図においては、男性は「」、女性は「」で表されますので、日本FD連盟の表記と逆なので注意してください。

 また、男性の動く方向は「実線」、女性の動く方向は「点線」で表記してます。

 

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7 コーナー・フォーメーションズ Corner formations

 

コーナー・フォーメーションズは、3カップルで踊られます。ロングウェイズ・セットの踊りを説明するときは、パターンが決まっている複数の位置関係や複数のダンサーの組み合わせを一言で表わし、手短に踊りを説明する手法がとられます。そのため、それらの手法で使われる用語の意味、特に位置関係を正しく理解しておくことはとても大事なことです。

その中で最も頻繁に使われるのが1stコーナー(ファースト・コーナー)と2ndコーナー(セカンド・コーナー)です。これをしっかりと理解していないと、自分がどこへ移動し、誰と踊れば良いか分からなくなり、みんなに迷惑をかけることになります。

コーナー(Corner)とは、「2線が合う外側の角(かど)」、「2線が合う内側の隅(すみ)」を言います。

 

stコーナーと2ndコーナー(Corner)について

下の図をご覧下さい。図1では、1Mの1stコーナー、2ndコーナーは、それぞれ3Wと2Wです。また、1Wの1stコーナー、2ndコーナーは、それぞれ2Mと3Mです。

なぜ、このような関係になるかは、図2で説明できます。

1組がプログレッションし、2組が1stプレイス(3組は3rdプレイス)となり、1組はその中央でオポジット向きで背中合わせ(Back to Back)になったときの状況(2図)、つまり、2組と3組の男女を頂点とする四角形から付けられた名称だからです。

さて、中央で背中合わせになっている1W、1Mから見て、右斜め前のコーナー(隅)に立っているダンサーをstコーナー(ファースト・コーナー、第1コーナー、第1隅)、左斜め前のコーナー(隅)に立っているダンサーをndコーナー(セカンド・コーナー、第2コーナー、第2隅)と言うわけです。右が1st(ファースト)、左が2nd(セカンド)であり簡単に覚えられます。

 

実際の踊りでは、「1組は1stコーナーと向き合う。(図2-1st couple faces to their 1st corners)」、「1組は2ndコーナーと向き合う。(図2-1st couple faces to their 2nd corners)」というような説明がされます。第1コーナーと向かい合うときは、第1組は背中合わせのまま少し右を向き、第2組の男性、第1組の女性・男性、第3組の女性の4人で、直線の対角線を作ります。なお、第2コーナーと向かい合うときも同じ要領で対角線を作ります。

    

次に、図3では、1組が3rdポジションにプレグレッションした場合の例です。常に右斜め前が1stコーナー、左斜め前が2ndコーナーとなります。

さて、図5は、図4180度回転した形ですが、この場合、1組男性は男性サイド(オウン・サイド)を向いており、第1組の右手のパートナーは第3コーナー(サード・コーナー、rdコーナー、又は、パートナーズ・ファースト・コーナー)、左手のパートナーは第4コーナー(フォース・コーナー、thコーナー、又はパートナーズ・セカンド・コーナー)と呼ばれます。

 

@ Turn corners and partner ターン・コーナーズ・アンド・パートナー (corner-partner)

 

8トラベリング・ステップ(8小節)。ターンで連手するときは、ひじは下げて、シェイク・ハンド・ホールドで肩の高さでつなぎます。

1st コーナー向きから、1st コーナーと右手ターン、パートナーと左手ターン、 2nd コーナーと右手ターン、パートナーと左手ターンを行うことを表します。このため、ターン・コーナーズ・パートナー・コーナーズ・パートナーと呼ばれることもあります。右手〜左手〜右手〜左手と流れるように逆らわずにターンを繰り返しましょう。

また、1st コーナーと左手ターンから始まる踊りもあります。Miss Gibson's StrathspeySugar CandieDuke of Perthなどリール、ジグ、ストラスペイの沢山の踊りに使われているフォーメーションです。

 

 (右手ターンから始まる例)

 1−2 1C1stコーナーとターン・ライト・ハンド1回し、1Cはパートナーを向く。

 3−4 1Cはパートナーとターン・レフト・ハンドを1と1/4回転し、最後は1C2ndコーナー向きとなる。

 5−8 以上を同様に、1C2ndコーナーとターン・ライト・ハンド1回し、パートナーとターン・レフト・ハンドを行います。

     最後の2barでパートナーとターン・レフト・ハンド1/4回転し、オウン・サイドの2ndプレイスに移動することもありますが、多くはパートナーとターン・レフト・ハンド1/2回転し1stコーナー向きになるなど、次の動作にスムーズに動けるように適当な位置に移動します。

  

 

A Set to and Turn corners セット・トゥ・アンド・ターン・コーナーズ

 

これは、パートナーと背中合わせで1stコーナー向きの形からよく行われるフォーメーションです。8小節を使い、リールやジグの時は8つのセッティング・ステップ、ストラスペイの時は2つのセッティング・ステップと2つのトラベリング・ステップを各々のコーナーと行います。ターンするときの両手を肩の幅と高さでつなぎます。

 1−2 1Cは、1stコーナーとセットを行う。

 3−4 1Cは、1stコーナーと両手で1回転し、最後は1stコーナーは元の場所、1Cは中央で背中合わせで2ndコーナー向きとなる。

 5−8 以上を同様に、1C2ndコーナーとセットとボス・ハンド・ターン1回転し、1Cはサイド・ライン上でそれらのコーナーとの間に移動して終える。

 

なお、リールやジグの時、パ・デ・バスクを行うときには、セッティングの2回目のステップで前進すると回転が楽になります。

また、セット・トゥ・アンド・ターン・コーナーズの次にリール・オブ・スリー行う場合は、1組が1stコーナーと左肩からのリールが一般的です。また、リ―ル・オブ・スリーに入るためには、ターンを終えた時、2ndコーナーが1組を第1コーナーの方へ左手で誘導すると良いでしょう。

 

B Set to corners セット・トゥ・コーナーズ

 

4小節、4つのセッティング・ステップ。

   1Cは、1stコーナーとセット(セッティング・ステップ)を行う。

   1Cは、左肩を引いて(pull back)、2ndコーナー向きになるように、左足からセットする。

 3−4 以上を同様に、1C2ndコーナーとセットを行う。

なお、踊りによっては完了時に違った形で終わることもある。

C Set to corners and partner 

セット・トゥ・コーナーズ・アンド・パートナー

 

8小節、8つのセッティング・ステップ。「ハロー・グッドバイ・セッティング・アンド・ペトロネラターン'Hello-Goodbye' setting and petronella turn)」とも呼ばれ、リンクス・ウイズ・セント・ピーターズバーグ(Links with St Petersburg J3c‐32×8)では、Bar25-32が右のように表されている。

   1Cは、1stコーナーとセットを行う。

   1Cは、1stコーナーとセットを続けながら、右肩を引いて(pull back)パートナー向きとなる。最後は、それぞれのコーナーの間のサイド・ライン上でパートナー向き。

   1Cは、お互いにセットを行う。

   1Cは、お互いにセットを続けながら、右肩を引いて(pull back)、セットの中央(右斜め前)に進みパートナーと背中合わせ(back to back)で、2ndコーナー向きとなる。

   1Cは、2ndコーナーとセットを行う。

   1Cは、2ndコーナーとセットを続けながら、右肩を引いて(pull back)パートナー向きとなる。最後は、1M2Cの間でフェイス・ダウン、1W3Cの間でフェイス・アップでパートナー向き。

 7−8 1Cは、右肩を引くようにオウン・サイドの2ndプレイスにセットをしながら移動する(ペトロネラ)。

   なお、ストラスペイのときは、7小節目でトラベリング・ステップに変更する。また、踊りによっては完了時に違った形で終わることもある。

 

D Corner chain コーナー・チェイン

 

  8小節、8つのトラベリング・ステップ。手は、シェイク・ハンド・ホールドが使われ、肩の高さ。

 1−2 1Cは、1stコーナーと右手で位置交換(change places)を行う。最後に、1stコーナーはお互いセットの中央で向き合う。

 3−4 1stコーナーは左手でターンし、最後は1stコーナー・ポジションにいる1Cと向き合う。

 5−6 1C1stコーナーと右手で位置交換を行う。最後に1Cお互いセットの中央で向き合う。

 7−8 1C、パートナーと左手でターンし、最後は2ndコーナー向きとなる。

 

なお、このフォーメーションは通常、2ndコーナーとも同様に繰り返され、bar-8で1Cは、左手でクロスして、オウン・サイドに入る。

 

 

 

 

E Corner pass and turn  コーナーズ・パス・アンド・ターン

 

このフォーメーションは、1組が1stコーナーか、2ndコーナーのいずれかと向き合って始める。ミッドナイト・オイルブラック・ブラック・オイルにも使われている。

 ミッドナイト・オイルと、ブラック・ブラック・オイルでは4小節目が若干の違いはありますが、基本は同じです。

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